コラム52:【過去の提案など】Webディレクターは提案できるようになろう!【ちょっと紹介】

過去にタケが提案してきたものとか、したけど諸事情で実現できなかったものとかを紹介するぞ。知見のバラマキや。参考になったらうれしいです。(特定されないように多少いじってはいます)あとたぶんこういう提案内容を紹介しているコラムって世の中にあまりないんじゃないかな?読んでもらえると嬉しいです。

うぃっす、です。
実はここ1年近く、メインの仕事にちょっとずつ変化がありまして、、、

今までの業務
コーポレートサイトのリニューアル、LP作成、アクセシビリティ、特設サイトの作成がメイン



最近の業務
開発系のフロントUI、プロジェクトのディレクションがメイン

どっちが仕事として上とか下とかないのですが、いや~開発系って難しいですね。WebサイトのUIとはちょっと畑が違う感じがします。毎日必死です。

という感じで最近は所謂Webサイトから離れつつあるので(やってはいるよ)、僕の代わりに誰か色々提案してきてほしいな、と思いってコラムを書かせていただきました。

こんな提案方法があるんだ!
みたいに参考になってくれたら嬉しいです。

代わりに色々なところに提案してきて(`・ω・´)b

目次

数千ページのフルリニューアル、一気に全部やると取り返しのつかないことになったりするよね?

数千ページクラスのリニューアルは「やった後に反響が出なかったらクライアントの売上&自社の評判を落としかねない」という怖さがありますよね。例にもれず僕も当時のクライアントも同じ恐怖を抱えていました。

こんな状況でした↓

課題
数年前にフルリニューアルしたけどもユーザビリティがあまり良くない。それの改善を行いたい。ただページ数が膨大になるため一気にやる場合、期間と費用が膨大にかかってしまう。それでユーザビリティが向上しなかったら取り返しがつかないので悩んでる。

提案
とくにユーザーの評価が集中しがちな下層ページだけリニューアルしましょう。代表的な1ページだけ対象に施策をうちたいです。可能であれば

・○○〇製品のリニューアルデザインを2、3案作成
・その2、3案をあえて公開してユーザーに触ってもらう
・フォームを使ってそれぞれのページの評価をしてもらいましょう
・それを踏まえてリニューアルの方向性を決めましょう
・『ユーザーのために改善する』という名目でメルマガを配信して触ってもらうのもいいかもですね
・デザイン案はGAとヒートマップを踏まえた改善案、トライベックのランキングを見て真似た案、業界大手のUIを真似た案の3つでいきましょう


※当時、メルマガ会員は数万人
※この手のアンケートは毎回数百人は回答してくれる

非常に好感触でした。数千ページのリニューアルになると、数千~億単位で費用がかかってしまうことがあるので、その判断を促すためにも繋がるので、そのあたりが評価されたと記憶しています。

提案側としても『リニューアルには至らないけど、とりあえずデザイン3つ作成&実装&集客と解析の手伝い』でお仕事をいただくこともできるので良い提案だったかなと思っています。※ただこれはクライアントの異動や色々あって頓挫しましたが😿

フルリニューアルしたあとは「こんな風にリニューアルしたよ」っていうページを作りましょう

どうしてもリニューアルをすると今まであったボタンの配置や装飾、色、ライティングが変わってしまうのでユーザーからすると「使いづらい」という感想が出てきてしまいます。慣れてもらうまでに少し時間が必要になってきてしまいますよね。

こんな状況でした↓

課題
リニューアルしたあと、なんかやっておいたほういいことあるかな?ユーザーに告知するとか?

提案
どうしてもリニューアルすると使いづらく感じる期間があるので、ユーザーがとくに重要としていそうなページについては『どういう変更を加えたか』説明するページを用意したいです。

例えばキーエンスさんはこんなページを用意していました。
https://www.keyence.co.jp/ss/general/hp-renewal/

エンドユーザーからすると毎日の業務で触っているサイトの見た目と操作感がいきなり変わると業務負担が増えてしまうので少しでもケアをするような上記のページを作成しましょう。

2025年現在でも『こんな風にリニューアルしたよ!』と紹介するページはあまりないので参考になるかもしれません。

※先日、freeeの会計ソフトを使っていて気づいたのですが、『今後こんな風にリニューアルするからよろしくね!』という導線を設置していました。賢いやり方ですよね。面白い。私が把握している限り、それをやっていたのはデジタル庁さんだけでした。

このあたりも参考になっていただけると嬉しいです(`・ω・´)

サイトの文章を『お問い合わせの内容』を見てリライトしませんか?

CVRも悪くない、特に触らなくてもよさそうなLPのお問い合わせ状況を見ているときに気づいた施策です。とあるサービスを訴求しているLPだったのですが、全体のほんの数パーセントでしたが『このサービスは無料ですか?』というお問い合わせがありました。

もちろん、そのLPには『無料』と記載していましたが、おそらく『ユーザーは気づかなかった』、あるいは『気づいているけど不安に思ってお問い合わせしてきている』のどちらかかと思いました。

こんな状況でした↓

課題
・CVRのよいLP。クライアントは問題視していない
・「このサービスは無料か?」というお問い合わせが数パーセント来ていた

上記から『無料だということをユーザーに伝わるように工夫すればよりCVRが改善するのでは?』『無料だと思わないからあえて聞かない(利用しない)層もいるのではないか?』と考え、以下の対応を実施しました。

競合調査
→もしかしたら業界的に「無料」ということが珍しいのでは?と考え、同じサービスを展開している検索上位のページを調べなおしました。結果的に2~3割くらいは有料で展開している印象でした。

既存のページのライティングの見直し
→無料という訴求の掲載数、掲載位置、ヒートマップによる閲覧状況を確認してどこをどのように直すと効果が出そうか仮説を立てました。

ある程度、確信が持てたので以下のような提案を行いました

提案
おそらく、『無料だと気づかなくてサービスを利用していない層がいる』と思います。根拠はお問い合わせ状況です。また、業界的にも有料で展開している同業も存在するので、ユーザーによっては有料という認識が根付いているのかもしれないです。そのためライティングの見直しを行いたいです。

期待できる効果として大幅なものは見込めませんが
・不要なお問い合わせに対する返信作業が減る(クライアントの業務負担軽減)
・サービスを利用してこなかったユーザーに刺さるかもしれない
・『○○〇 無料』で検索順位が期待できるかもしれない


デザインの大きな見直しも発生しないので、必要な時間もコストもそこまで必要ないです。試してみる価値はあると思いますが、いかがいたしましょうか?

これも好反応でした。クライアントからすると『気づけていなかったことに対して提案してくれた』ことと『クライアント側の業務負担を減らす』という提案が嬉しかったようです。

数パーセントですが、CVRの改善が行えたため、これをきっかけに過去に作成したLPのすべて見直し、再提案でお仕事をいただくことができました。

ぜひ、みなさんもリリースしたあとの反応は定期的に確認して提案してみましょう(`・ω・´)b

お問い合わせ対応の負担を減らしたい

月に300~500件程度のお問い合わせ対応で困っている。その中には『それはWebサイトを見れば解決できる問題』も多数あったようです。

こんな状況でした↓

課題
営業につながらない確度の低いお問い合わせが多かった
・そのほとんどがWebサイトを見れば解決できる問題だった
・営業(コールセンター)の電話対応の負荷を減らしたい

提案
具体的にどういうお問い合わせが多いですか?もし『正直言って回答することが煩わしいお問い合わせ』があるのであればそれを整理して、メルマガで配信してみたいです。

そのまま配信するとネガティブになってしまうので例えば『今月のWebサイトの活用方法トップ5』のようなタイトルにして今まで来ていた問い合わせをベースに回答したい内容をそこに書くのはいかがいたしましょうか?

『資料の探し方が分からない』であれば『活用方法ランキング5位!!資料をひとまとめにしたページがあるんです!これを使ってください』という風に。

勿論それで根本解決には繋がらないと思うので導線設計の見直しは行いますが、あらかじめそのように定期的にメルマガを配信することで問題を感じていないユーザーに対しても事前にアプローチできるので将来的な業務負担が少しずつ減るような気がしています。

上記とは別に営業、コールセンターの方々がエンドユーザーに説明しやすくするためのページ制作も提案いたしました。エンドユーザーではなくクライアント側が利用するためだけのページです。こういうアプローチもあってか非常に好反応でございました。

ユーザーをがっかりさせない404ページを作りませんか?

古くからあるWebサイトで総ページ数は数千とあり、リダイレクトの設定が追いついていない状況もあってか、いまだに『むかし使っていたページが見れなくなって困った』『代わりに何を見ればいい?』というお問い合わせが発生していました。

こんな状況でした↓

課題
リニューアルや更新に伴って使われなくなり、物理削除したWebページを利用しようとするユーザーが一定数存在していた。しかし、ページ数の膨大さと担当者の移り変わりによりリダイレクトの設定が整理しきれていなかった。404ページが表示されてユーザーへの配慮が不十分に感じる。

将来的にリダイレクトの設定を見直す。として、早めに対応できることはないか?ということで行った提案がこんな感じです。

提案
単純にTOPページへ戻る導線だけになってしまうと不十分だと考えています。なのでauのような404ページを作成しましょう。

理由としてはリニューアルに伴って階層構造に変化が起きているので『404ページからTOPページにアクセスし、あとは自身が望むコンテンツに勝手に行け』という導線設計が一定のユーザーには難しく感じてしまうのでは?という懸念があります。

ましてやユーザーがサイトを利用するときは限られた業務時間の中で時間を割いて操作してくれているので極力そこのストレスを排除できるようなナビゲートできる404を作ってあげるほうが親切だと考えています。


参考:auの404ページの説明

これも好評でした。しかし例に漏れず諸事情あり実現不可でした。誰か代わりに提案してきてください。

さいごに

いかがでしたか?参考になりましたでしょうか?

少し、余談ですが、

以前、とある方から『自分の知見を無料で公開して大丈夫か?ビジネスの機会損失に繋がらないか?』と聞かれたことがあるのですが、1㎜もないと思っています。クライアントによって所作も事情も事業も予算も何もかも変わるので知見自体に価値はあまりないんじゃないかなーと思っています。

『どこにその知見を向けて活かすか』に価値が生まれると思っているので、今後もこのように蓄えたものは放出していきたいと思います(`・ω・´)b

「この程度の知見、、、ふふふ取るに足らんよ」という人たちもいると思いますが、ちょっとでも参考になってくれたら幸いです。ではさらばだ人間たちよ👋

ついでに…

これも見てね。近日中にパート3と新しい動画公開するからその前に(`・ω・´)b
https://aun.tools/media/?p=8086

おまけ。みなさんからの反応👍

ありがとうございます!

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3カラム専門のデザイン集作ったのでちょっと立ち寄ってみて

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コラムメンバー✍

ディレ森の管理人。「バトルものは序盤の話がグダグダで苦手」と「最終話で1期のOPが流れるとテンションが上がる」という両方の性質を併せ持つ。

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