コラム9:これを読めばもうOK!いわゆる“いい提案資料”の作り方を紹介

こんにちはです。以前から「作成してよー(‘ω’)」というお声のあった提案資料の作成方法に関して、同じWebディレクターであるやまり氏監修のもと、このたび記事を作成させていただきました!

( ^ω^)・・・協力プレイってやつよ

本記事ではいわゆる“いい提案資料”の作り方を解説しつつ、参考になる書籍とかもあわせて紹介していくので是非ついてきてくれよな!来い!ドラグーンF(ファントム)二二二( ^ω^)二⊃ベイブレードは最高だ

※資料をまだ作成したことないって人はコレを読むとレベルが確実に1アップします。資料の作成方法を解説しているどの記事よりタメになる自信があるので是非ご一読くださいませ!

目次

そもそも“いい提案資料”って?

ほい。解説する前にまずは“いい提案資料”というものについて定義するお。

このコラムでは“いい提案資料”というものを以下のように定義いたします。それは

口頭の補足説明が不要で、いつ誰が読んでも理解できる資料

これには理由がありまして、どれだけ作成に時間をかけた資料であっても決裁者が内容がハンコを押せないと、その資料(提案)が無駄になるからです。

( ^ω^)・・・どゆこと??

たとえばこの図を見てみてください。

このように提案先が決裁者ではなかった場合、丹精込めて作った提案資料が伝えたい相手にしっかり伝わらないことがあります。そのため、提案資料は口頭で補足の説明を行わなくても誰が読んでも伝わる資料である必要があるんです!

( ^ω^)・・・なるほどね

どれだけ美しく・かっこいい提案資料を作ってもココを抑えられていないと、せっかく打ち合わせが盛り上がったのに発注へ至らないケースが往々にしてあるので注意しましょう!

ではどこを注意すればええんか解説するで工藤!

資料作成のときはココを注意するんや工藤!

前項でも解説いたしましたが、大切なポイントは口頭の補足説明が不要で、いつ誰が読んでも理解できるように作成する。です。そのため以下のポイントをおさえて作成しましょう。

ここを気を付けよう!
・内容が論理的で矛盾が無い、且つ根拠(エビデンス)が明確であること。
⇒なぜその提案に至ったのか、なぜその提案がよいのか、根拠や経緯が明確になっているとグッド。


・端的に書かれており、専門用語を多用せず、掲載するテキストの表記が揺れていないこと。
⇒冗長的な文章は読んでいてストレスが溜まる。また専門用語を多用してしまうと相手に伝わらない可能性が高い。また同じことを指しているのに(例えば、ユーザーやお客様)異なった表記を使用していると相手に疑問を抱かせ、提案の内容が頭に入ってこない恐れがある。


・誤解を招く表現。複数の意味に捉えられる表現を避けること。
⇒提出した資料は複数の人間に回し読みされる可能性が非常に高いです。そのため人によって受け取り方が変わる表現は避けましょう。避けるんだ。避けろナッパ!(突然のベジータ)

と、作成するにあたって以上のポイントは必ずおさえておきましょう。また、上記の内容は資料のチェックにも使えるので、慣れないうちは作成したあとのチェックに活用してみましょう。

ちなみに、「上記のポイントはある程度おさえているけど、そもそも論理的な提案の整理が苦手」っていう人におすすめの本があるから紹介するよ!
マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング (まんがでわかるシリーズ)

漫画で解説しているし、試し読みも出来るので是非読んでみてください(`・ω・´)b

( ^ω^)・・・

( ^ω^)・・・把握した!

( ^ω^)・・・よし!じゃあ早速パワポを開い

ダメだ!ダメだ!ダメだ!まだ作成は早い!まずは相手に何を伝えたいか整理するんだ!!(唐突)

よっしゃ伝えたい内容を整理するぞ!

いざ書いてみると「提案したい内容がまとまらない」っていう人多いんじゃないでしょうか。

ぼくも昔は作り始めたら悩んで、頭抱えて、よく手が止まってしまっていました。

そんなときはコチラを参考に、箇条書きで伝えたい内容を書き出してみましょう!

What:何を伝えたいか
提案概要。提案内容に思い入れがあればあるほど、あれもこれもと内容を盛り沢山にしてしまい頭が混乱してしまうためいつでも原点に立ち返れるように何を伝えたいか明確にしておく。

Whom:誰に向けて
提案内容のターゲットは誰なのか。場合によってはペルソナを用意しましょう。ゲームじゃないぞ。提案先である担当の役職や担当業務まで落とし込めるとなおよし。その人の立場を想定した場合、加えてあげるポイントがあるとより良い資料が目指せるぞ。

Why:なぜそれをするといいのか
メリット。相手に納得してもらうためのメリットをまとめよう。根拠があればあるほど良いので数値のデータや他社事例などあればいいですね。

How much:いくらかかるのか
見積りや料金プラン。ざっくり概算でもいいのであれば提案の場で受注角度がグッと上がったりします。

When:時期や期間
いつから実施できるのか、かかる時間は?スケジュールがあるとクライアントもイメージできるのでぜひ作成しましょう。

How:どのように伝えるのか
そもそも資料を作ったほうがよいのか。提案内容次第でワイヤーフレームや別のドキュメントが必要では無いのか考えてみましょう。

よし!これで整理ができたかな?ではつぎに

( ^ω^)・・・よし!じゃあ早速パワポを

ダメだ!ダメだ!ダメだ!まだ作成は早い!次は骨子だ!!(唐突)

( ^ω^)・・・ほね?

骨子(こっし)って?作成する理由は?

骨子というのはザックリ言うと「伝えたい内容やその話の流れを整理した大まかなもの」です。これを作成しないで急にパワポを開いてガンガン作り始めてしまうとこんなリスクがあるんです。

・作成しながら資料の矛盾点に気づく
・作成後に見返すと分かりづらいことに気づく
・作成後に調整が沢山入るため、作成が完了するまでに予想以上に時間がかかってしまう

たとえばデザインに置き換えて考えてみると、構成を作成する前にデザインを作成し始めてしまうと後から認識の相違って間違いなく出てきますよね。それと同じような理由で提案書も作成するに際にはその内容を整理するための骨子がまず必要なんです。

( ^ω^)・・・なるほど

ちなみに、本記事を寄稿してくれたやまり氏は骨子を作成する際はこのように作成しているとか

骨子を作成するとき
・まずは提案したい内容を順番を気にせず書き出す。
⇒施策の概要、提案の背景、スケジュール、見積り、メリット、他社事例、制作体制、ターゲットについてなど

・書き出した内容を資料に載せる順番を意識し並び替える。
⇒資料の内容や資料を見てもらうシチュエーションにあわせて並び替えましょう。※プレゼンテーションなら最初に自己紹介を入れる、など。

特別に参考例を載せちゃうぞ~( ^ω^)
みんなも参考にしてみてや~

提案資料の骨子、例えばこんな感じ
・課題の確認(与件整理)
・現状分析(一部調査結果)
・施策の方向性
・施策の概要
・施策の詳細
・施策実施による効果
・実施スケジュール
・制作体制
・見積り
・まとめ

あくまで一例だけどこれから提案資料作成するっていう人は是非参考にしてみてください(`・ω・´)b

骨子の作成が終わったら、提案を詰めていくぞ!いくぞ!ついてこい!

“提案”はこんな感じで作成していく!

骨子の作成が終わったら、提案を書き出していきましょう!ここでは文章の言い回しや細かい体裁などは気にしなくていいぞ!グラフや表といった図解とかも後回しにしましょう。

書き出した例をちょっと書いてみると

課題の整理(与件整理)
・Webサイト経由でのお問い合わせを増やしたい
・月間でのお問い合わせが減少傾向、現在は月に○件
・一方で店舗への電話は増加しており、スタッフの稼働がとられてしまっている


現状分析(一部調査結果)
・202○年○月からWebサイト経由からお問い合わせが減少
・202○年○月から設置していた導線を削除しており、その影響が大きいと推察
・また、同時期に競合がWebサイトをオープンしたことも起因していると予想
・電話での問い合わせ内容は○と×について
・×は競合と価格帯も近しく、購入検討時に比較するために電話をしてきていると予測

施策の方向性
・電話で来ているお問い合わせの内容を精査
・Webサイト上で掲載されていないか確認、無ければ掲載
・お問い合わせへの導線復活
・競合を調べ、改めてコンテンツの不足が無いか
・競合ではチャットボッドを利用して。。。。。

と、ざっとこのように骨子で書き出した要素に対して言い回しを気にせず、箇条書きで内容を書き出してみましょう。

次にスライドで欠かせないのがページタイトルです!

書き出した提案を“一言でまとめる”と何になるのかを意識しよう

スライドタイトルはそのスライドで何を伝えたいのかを書くメッセージ部分です。これが整理できていないと作り終わった後、矛盾が生じる可能性がありますし、内容も冗長的になって伝わりづらくなる可能性があります。

たとえば、先ほどの【現状分析(一部調査結果)】ですが

課題の整理(与件整理)
・Webサイト経由でのお問い合わせを増やしたい
・月間でのお問い合わせが減少傾向、現在は月に○件
・一方で店舗への電話は増加しており、スタッフの稼働がとられてしまっている


現状分析(一部調査結果)
・202○年○月からWebサイト経由からお問い合わせが減少
・202○年○月から設置していた導線を削除しており、その影響が大きいと推察
・また、同時期に競合がWebサイトをオープンしたことも起因していると予想
・電話での問い合わせ内容は○と×について
・×は競合と価格帯も近しく、購入検討時に比較するために電話をしてきていると予測

上記がより適したタイトルを付けることで以下のようになります。

課題の整理(与件整理)
・Webサイト経由でのお問い合わせを増やしたい
・月間でのお問い合わせが減少傾向、現在は月に○件
・一方で店舗への電話は増加しており、スタッフの稼働がとられてしまっている


現状分析①問い合わせ数の変化
・202○年○月からWebサイト経由からお問い合わせが減少
・202○年○月から設置していた導線を削除しており、その影響が大きいと推察
・また、同時期に競合がWebサイトをオープンしたことも起因していると予想


現状分析②問い合わせ内容と背景
・電話での問い合わせ内容は○と×について
・×は競合と価格帯も近しく、購入検討時に比較するために電話をしてきていると予測

どうでしょうか。このように伝えたい内容を整理してタイトルをつけて分けえてみると相手に伝わりやすく感じませんか?どうしても一つにまとめすぎると、結局伝えたいことが煩雑になって分かりづらくなってしまうので、伝えたい内容が煩雑に感じてしまったら1つのスライドで伝えたい情報は1つにしてみましょう!

いわゆる1スライド1メッセージです。そのスライドに適したタイトルをつけてみましょう。

ここまで読んだらもうひと踏ん張り!

より相手に伝えるために

たとえばAとBのツールにおける仕様やコストを比較するとき、どうしてもテキストだけに頼った表現では限界があります。

なので図で解説しましょう。いわゆる「図解」ってやつです。ただ、慣れていない場合はいきなり作ろうとせず、まずは手書きでイメージを整理しましょう。捨てる予定の書類の裏にペンで書く。って感じです。

もし、どういう図解を用意すればいいのかイメージがついていない場合は「決算資料 わかりやすい」などでググってみましょう。参考になるやつが見つかるはずです。

また、やまり氏のおすすめの書籍を紹介します。
[カラー改訂版]頭がよくなる「図解思考」の技術

ぜい勉強にお役立てください(`・ω・´)b

さらに相手に伝わりやすくするために

どんなにいい提案資料でも色が多用されていて強調部分が分からなかったり、フォントの大きさやタイプがバラバラで読んでいてストレスが生じたり、レイアウトが崩れていたり、、、となってしまうと読む気が失せてしまいますよね。

どれだけ美味しいハンバーガーでもラッピングがぐちゃぐちゃだと食欲失せるのと一緒です。

たとえば、以下のポイントを参考にして、今後作成する資料を注意してみましょう!

1.使用する色のルールを決める
各役割で使用する色を決める。役割は以下の通り。基本はここで選定した3色を使用。

• ベースカラー
基本となる文字色。背景が白であれば黒であることが多い


• メインカラー
資料のテーマとなる色。自社やクライアントのロゴの色を使用することが多い


• アクセントカラー
特に強調したいときに使用する色。
強調のレベルとしては ベースカラー < メインカラー < アクセントカラー のイメージ

2.フォントのルールを決める
フォントにもトレンドがあるので今後変わる可能性は多いにあるが近年は以下が主流
Windows:游ゴシック
Mac:ヒラギノ角ゴ
※もちろん好みで変更して問題ないが、明朝体よりゴシック体の方が圧倒的に扱いやすいのでゴシック体を推奨。またフォントによってはWindowsとMacの互換性がなく文字化けしてしまうケースがあるので注意(特にPDF化せずに共有する場合)


フォントサイズもルールを決めるとよい
作成する資料のサイズ、内容やボリュームによって適切なサイズは異なるので既存の資料などを参考に選定するとよい
スライドタイトル:24pt
見出し:18pt
本文:14pt
補足・注釈:10.5pt


※ご年配の方が多い場合や大きなスクリーンなどに投影して使用する場合は、補足・注釈のフォントサイズを12~14ptにするなど、もう一回りフォントサイズを上げる。

3.とにかく揃える
スライドタイトルや見出しの位置、図を複数配置する際の幅など、とにかく縦横を統一する。特にスライドタイトルなど複数ページで共通するパーツは位置が揃っているとそれだけでかなり見栄えが良くなるため必ず揃える。PowerPointであればページの複製機能や“グリッド線”などを用いてどんどん揃えていこう。

( ^ω^)・・・たしかに

( ^ω^)・・・世の中に出回っている資料

( ^ω^)・・・全部体裁キレイだった

資料が作り終わったら

資料を作り終えたら声に出して資料を最初から最後まで読んでみましょう!

どれだけ集中して作成していても読みづらくなってしまっていたり、誤字脱字がある場合があります。読んでみて初めて気づく違和感もあるので必ず読むことをおすすめします。また、更に精度を上げるために他の人に読んでチェックしてもらうのもおすすめです。

自分では気づかなかったけど「理解しづらい、アイコンが統一されていないから違和感がある」といったコメントを貰えるかもしれません。

勉強に役立つ書籍。そして最後に

以上で“いい提案資料”の作成方法の解説は終わりです!いかがだったでしょうか。タメになりましたか?

読んでもらってちょっとでも勉強になった方は是非他の人にも教えてあげてください(`・ω・´)b

管理人のモチベーションが高まるのでこれからも記事の更新やイベントの企画とか頑張りたいと思います!

では最後に!

本記事を寄稿してくれた

やまり氏に拍手を!
唐突なやまり氏のパワポ作品

本資料で紹介した書籍

著:赤羽 雄二, イラスト:大舞 キリコ, その他:星井 博文
¥1,320 (2024/03/15 10:48時点 | Amazon調べ)
著:永田 豊志
¥1,485 (2024/03/12 19:57時点 | Amazon調べ)

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3カラム専門のデザイン集作ったのでちょっと立ち寄ってみて

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コラムを書いた野郎

のんびりWeb業界の人たちと仲良く勉強したり仕事したりしてます。

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